超難関!? システムエンジニアのうちフリーランスは 5.8%(公認会計士の国家資格試験の合格率と同じくらい)

IT業界って「自由に楽して」とか「フリーランス多め」なイメージの割に、実際、周りを見渡してみた時「フリーランスでシステムエンジニアやってます。自由に楽してます」という人って少ないと思いませんか。

なにか不穏な空気を感じる。。

 

そう思ったあなたの直感はめっっちゃ鋭いであります!

日本のIT人材といわれている107万人のうち、フリーランスは 5.8% の6.2万人。

5.8% は、国家資格試験の公認会計士の合格率 5.9% と同じくらい。難関と言っていい数字だと思います。

 

今回は実際の統計情報、IPA 独立行政法人情報処理推進機構が出している『IT人材白書』を紐解きながら、フリーランスエンジニアがいまだ圧倒的少数派である理由を考察していきたいと思います。

ちなみに、私はコミュ障ぼっちでフリーランスのエンジニアをやっています、34歳です。私のプロフィールに興味を持ってくださった方は、ページ下部の筆者紹介、Twitter(@suekiaoi)やInstagram(@aoi.sueki)などからご確認いただければと思います。

 

システムエンジニアの会社員:フリーランス比率

冒頭で述べたとおり、会社員が 94.2%、フリーランスが 5.8%です。

 

2020年 働き手の 94.2 % がサラリーマンもしくは非正規の従業員

まずは数字を見てみましょう。

就業者 6,667万人。これが、失業者や子供・高齢者などを除いた、日本の「働き手」です。

うち雇用者が 5,963万人。うち役員を除く雇用者:5,620万人。

出典:総務省統計局『労働力調査(詳細集計)2020年(令和 2 年)平均』

 

役員を除くとありますが、役員はなにも会社のエラい人だけじゃありません。

実は、フリーランスも個人事業主(もしくは自分で作った法人の役員)なので、「役員」に含まれます。

 

「雇用者」から「役員を除く雇用者」を引くと、「役員」の人数がわかります。ここでは、役員(フリーランス含む)は 343万人しかいない、という計算になります。全体の5.8%。

グラフにするとこんな感じ。

 

ちなみに、いわゆる会社のエラい人(役員)と、フリーランス(個人事業主)の比率は、ざっくり 4 : 6 です。が、みんなが想像する ” 会社のエラい人 ” な役員はごくごく少数(日本の企業数は約 410 万社で、 そのうち個人事業主が約 240 万社なので、410万 − 240万 = 約 170 万社。とはいえ、この170万社も中小・零細企業が大多数)なので、ここではみんなフリーランスと仮定します。

 

システムエンジニア全体が 107 万人、うちフリーランスは 6.2 万人

IT人材にもこの比率が適用されると仮定し、自由に楽して大金を稼ぐと謳われている「フリーランスのシステムエンジニア」が実際、何人いるのか見ていきましょう。

さきほど、日本の就業者に占める役員(フリーランス)の割合が 5.8 % でしたね。

 

IT人材全体が 107 万人。

このうちフリーランスは全体の 5.8 % で、 6.2 万人となります。

 

この数字はあんまり外してない(IT業界だけ特別にフリーランスが多いわけじゃない)と思っています。

2020年のIT人材白書でも、フリーランスの占める割合は役割に関わらず、だいたい5%前後となっています。

出典:IT人材白書2020(IPA 独立行政法人 情報処理推進機構)

 

この数字は私の肌感覚とも合っていますね。仕事する中で他のシステムエンジニアと絡むことはあるのですが、「あ、自分もフリーランスなんですよ、奇遇ですね」って人にほとんど出会ったことがありません。もし会えたら嬉しくて尿漏れする。

 

IT業界においてもフリーランスが思ったほど増えていかない理由

エージェントの広告とかで盛んに「自由に楽して」的なフレーズが謳われまくっており、

  • エンジニアになれば稼げる
  • 楽できる
  • 時間と場所にとらわれずにフリーで食ってける

みたいな誤解を生んでいるような気がします。

とうぜん、システムエンジニアになりたいという人の中にもそういう動機で目指す人が増えていくわけです。

の割に、自由に楽してフリーランスエンジニアをやってる感のある人ってめっっっっちゃ少ない。

さきほど試算した数字は、全体の 5.8 % 。

公認会計士の資格試験の合格率がだいたい5.9%と同じくらいなので、狭き門と言えるレベルなのではないでしょうか。

 

自分の話で恐縮ですが、私はフリーランスになって7年目です。でも最初はホントにどうしようもなくて無収入でフラフラしてた時期がありました。

今では社畜時代の自分と比べたら自由にやらせていただいている実感もありますが、そう思えるようになったのってホントにここ数年のことです。

独立後の数年間のわりとしんどかった時期。これは私に限らず多くのシステムエンジニアが経験することだと思います。

 

自由で、テレワークで、たくさん稼げるようになるには、それなりに時間がかかる

すぐに楽して稼げるとか、自由とかテレワークとかいうパワーワードばかり強調され、そこに至るまでに必要な時間とか労力があまり知られていないのは、ちょっと問題なんじゃないかと思います。

知らずにエンジニアを目指して、「SES案件しかない…」「クラウドソーシングで案件とったけど時給換算したらマックと同レベル」と、現実を知って落胆する人が多いですからね。下手をすると、私のように会社をやめてしまっていたり、貯金を使い切ってスクールに投資してしまったりと、背水の陣で取り返しのつかないことをしてしまっている人もいます。

たぶんですが、あまりみんなが語ろうとしないこの数年間で、見切りをつけてやめちゃう(もしくは食っていけなくて再就職しちゃう)人が多いから、フリーランスで何年もやってる人が少ないんだと思います。

 

とはいえ、システムエンジニアはしばらく食いっぱぐれる心配もない、高単価でテレワークが多い職業であることもまた真実です。目指す価値が大いにあると思いますし、私も、フリー・会社員問わず、どんどんシステムエンジニアが増えてほしいと思っています。

 

こんな憂鬱な記事を書いたのは、「自由で、楽して稼げる」と期待して、それが叶わなかった時に途中でやめてしまう人を減らしたいからです。

稼げるようになるにはそれなりに時間がかかる、でもその価値はある

このように思って、システムエンジニアを目指してほしいと思います。

 

まとめ

  • システムエンジニアのうち、フリーランスは5.8%
  • システムエンジニアでフリーランスの人が少ない理由は、下積み時代の苦労が知られていないから
  • 自由に楽して稼げるようになるには数年かかる。けど、やる価値は大いにあると思う!

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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それでは!

末岐 碧衣
  • 末岐 碧衣
  • フリーランス のシステムエンジニア。独立後、一度も営業せずに月収 96 万円を達成。1986年大阪生まれ。早稲田大学理工学部卒。システムエンジニア歴 12年。
    2009年、ITコンサルティング企業に入社。3年目でコミュ障が爆発し人間関係が崩壊。うつにより休職するも、復帰後はコミュ障の自覚を持ち、「チームプレイ」を徹底的に避け、会社組織内においても「一人でできる仕事」に専念。社内外から評価を得た。
    無理に「チームプレイ」するよりも「一人でできる仕事」に専念した方が自分も周囲も幸せにできることを確信し、2015年フリーランスとして独立。