iDeCoは解約できない。今からでも毎月お金を出すの(=拠出)を止める方法

どうも、9月末にSBI証券にiDeCoへの拠出を止める手続きをしました、32歳(♀)フリーランスSEの末岐碧衣です。
仕事でお世話になっていた知人(複数の会社の取締役を兼任している)と婚活で知り合った税理士の卵(税理士を目指してるだけの身元不明の男だったwww)に
「個人事業主ならiDeCoで毎月68,000円所得控除できるからめちゃくちゃ節税になるよ!すぐやった方がいいよ!」
と勧められて「めっちゃええやん!」と何も考えず、2019年5月にiDeCoに加入しました。その後 4ヶ月ほどは68,000円が口座から引き落とされていくのを「ふふふ、コレが給与から控除されたらすんごい節税になるぜー」とホクホク顔で眺めていました。利益も2%増えて8,188円増えてたし、ヤッター!って感じでしたね。

ちなみに、SBI証券にした理由とかは特にありません。ググって最初に当たった記事にオススメ1位って書いてあったからコレにしました。(←マジで何も考えてないwww こういう感じだからカモられるんだろうね
が、しかし!
2019年9月14日に気まぐれで参加したキャッシュフローゲーム会以降、色々とお金に関する勉強をする中で脳がアップデートされまして。
『金持ち父さん貧乏父さん』で有名なロバート・キヨサキがシリーズ著書の中で「確定拠出年金(401k / DC / iDeCo)は危険だ」と(その合理的な理由も合わせて)何度も述べていたので、それきっかけで「もしや日本でも同じく危険じゃね?」って思って自分なりに調べていくうちに
…コレ、アカンやつや(白目
という結論に至りまして。
あまり知られていない、iDeCoが危険な理由
例えば、現在は凍結されている特別法人税(積立金全体に年率1.173%を課税する税金)が復活したら、毎年1.173%以上の運用益を出せない人は赤字垂れ流し状態になります。65歳まで引き出せないので、積立金がデカくなればなるほどヤバイ。これは個人的にかなりハイリスクだと思いました。
さらに。
退職金控除があるから受け取る時も非課税!ってのも、2200万円を超えた分は所得なので課税対象になります。
私は33歳ですが、今から60歳までの27年間、満額68,000円を積み立てて行って運用益も出なかったとしたら、ちょうど2,200万円くらいの積立金になります。
これ、iDeCo以外で、会社から普通にもらう退職金とかある場合、一定期間(14年)経たないと、退職金控除の2200万円はリセットされません。60歳で1回目の退職金をもらったとして、次に退職金控除で引き出せるのは79歳です。
うーん、79歳で2200万円もらっても、ぶっちゃけ使い道ない気がするんですよね。てか、ボケてて引き出すのすら覚えてなさそうww 先にもらっちゃうと言う手もありますが、iDeCoは60歳まで引き出せないし、会社の退職金は自分が経営者じゃなければコントロールできないので、普通の人には難しそうです。自分の会社だとしても、iDeCoもらってから14年間(つまり75歳まで)は畳めないと言う、、、それはそれでかなりしんどそう。
公的年金控除でちびちび受け取るにしても同様で、普通にもらう年金と合わせて年間158万円を超えた分は、普通に所得になるので課税対象です。しかも、引き出すときに国民年金機構に毎回413円の手数料を取られます。(金融機関の手数料はゼロのところが多いが、それ以外にも手数料は発生すると言うこと)
掛け金は全額控除にできるけど、結局受け取る時に課税から逃れるのってかなり難易度高いんじゃね?という話です。つまり、節税でもなんでもなくて、払う税金を先延ばしにするだけでは、と。
もっと言うと、ここまでの話も、退職金控除、公的年金控除、特別法人税の凍結といった税制がこの先50年間もこのままだったらと言う仮定の話でしかありません。
私が悲観主義者だからかもしれませんが、なんとなく(悪い方に)変わりそうじゃない?
日本元気ないし。少子化の対策だって何もしてないし。結果、本家の年金すら受給開始がどんどん延長されて金額も減ってるし。もっと税金をー!って政府がなりふり構わなくなったら、普通に制度変えそうじゃない? そしたら、掛け金フルで戻ってくる可能性の方が低い気がするんですよね。
なんて。
要するに、運用益1.173%以上を確実に出せる自信がないなら、貯金の方がマシじゃね?って。もっと言うと、自分がまだ若くて動けるうちにビジネス起こすとかして収入増やす挑戦する方に使った方がよくね?って。
で、ソッコーで解約しようとしたら色んな壁にぶち当たったので、同じく
「iDeCoやばいって気づいた! 今すぐ解約したいけど、ググっても出てこないしQ&Aにも載ってないしiDeCo加入者用のにも解約ボタンが見当たりませんがくぇrちゅいおp@!?」
という情報感度の高い読者の方に向けて、必要な手順をまとめました。参考になれば幸いです。
iDeCoを解約する方法は、ありません(爆)
基本的に、iDeCoは途中で解約できませぬ。残念!
個人型年金は、老後の資産形成を目的とするものです。 加入後は、基本的に、中途解約して払い戻しを受けること はできません。それまでの積立金については、引き続き運 用を続けていただき、60歳以降に給付を受けることになり ます。(27~28ページをご参照ください。)
ただし、脱退一時金を受給できる場合があります。(29 ~ 30ページをご参照ください。)
[iDeCo公式] 加入者・運用指図者の手引き 「2.掛金の変更、停止等について」より抜粋
一応、上記のように解約条件はありますが、私のように、 “よく調べてみたら「やっぱやめたい!」ってなった系” の人の大多数は当てはまらないかと。
まぁ参考までに。当てはまった方、おめでとうございますチクショー!
iDeCoに毎月お金を出すこと(拠出)を止める具体的な方法
結論から言うと、「加入者資格喪失届(K- 015)」という書類をあなたが加入した運用管理機関(証券会社)に送り、運用指図者になることです。
掛金の拠出を停止する場合、「加入者資格喪失届(K- 015)」を運営管理機関に提出して、運用指図者となることにより、拠出を停止し、運用だけをすることができます。
[iDeCo公式] 加入者・運用指図者の手引き 「2.掛金の変更、停止等について」より抜粋
iDeCoの拠出を止める「加入者資格喪失届(K- 015)」とは?
SBI証券の場合、こんなんでした。
-
送付状。不要な書類も付いてきた -
いらん! -
出すのはコレだけ! -
関係ないからフローチャートやんなくてOK! -
運用指図者になるだけ。加入者資格喪失届だけでOK
4枚目のフローチャートですごいテンパりました(「お金が出ていくのを止めることもできへんのか …」とほとんど諦めかけたw)が、不要です!このフローチャート自体やる必要がありません。理由は最後の一枚を見ていただければわかるかと。
「加入者資格喪失届」に書く資格の喪失理由は、「運用指図者になるため」です。だから、他の書類は不要です!フローチャートもやんなくていいのです。
このフローチャート、ちょっと悪意を感じませんか? 「個人型年金加入者の資格を喪失しません」と「資格喪失」のどちらかにたどり着くし、、、前者の場合、まるで「加入者資格喪失」は「できない」ように感じた。。。(私だけ?
加入はめっちゃ簡単だけど出る方法は難しく(わかりにくく)なってる感が、なんか怖いですね。情弱のサラリーマンとかが、60歳で引き出す時に税金で半分持ってかれてビックリするんでしょうね(しかも運用損出してたら目も当てられませんね。南無阿弥陀仏)
加入者資格喪失届は運用管理機関(証券会社)ごとに形式が異なると思うので、まぁ参考程度に。
運用管理機関(証券会社)によって異なるので、ご自分が加入されたiDeCoの運用管理機関に問い合わせてください。多分、「(運用管理機関名) iDeCo 加入者資格喪失届」でググったら出てきます。
iDeCoの拠出を止めるには「運用指図者」になればいい。運用指図者になることのデメリットは?
拠出(毎月お金をiDeCoに出すこと)ができなくなるってことですね。個人的にはiDeCoにお金入れて
- 60歳まで引き出せない上に
- (予測不能な)市場の上下に左右されて運用「損」を出すリスク(大。プロから見たら良いカモだよね)も背負って
- 手数料も払って
- 今後自分が60歳になるまでにルール(税制、法律)が不利な方向に変わるリスクも背負って
- 60歳を超えていよいよ引き出す時には所得税+住民税がガッツリ課税されて半分持ってかれる
という方がとんでもなくデメリットに感じるので、二度と拠出(iDeCoに掛け金を足す)ことができなくても何のデメリットもないと思ってますが。
iDeCoにすでに預けてしまったお金を、60歳以降に上手に引き出す 2 つの方法
退会不可能なiDeCoにすでにお金を入れてしまっている方(私は数ヶ月でやめたので47万円くらい。それでも惜しい涙)は、じゃあ損なく上手に、iDeCoに入れちゃったお金を回収する方法は? というテーマに対し、2つの方法があります!
ロバート・キヨサキ氏とほぼ同意見ですが、現代の、今後の日本ではどうか、という部分までより具体的にフォローしてくれている動画になります。すごく参考になったので、みなさんも是非ご確認ください。
動画にある内容をざっくり要約すると、
「iDeCoは今は所得から控除されて節税になるけど、引き出す時に所得に課税されるから結局は課税を先延ばしにしているだけやん……なんとか得にならんの?」
という課題に対し
「退職所得控除」もしくは「公的年金等控除」を上手に使えれば、もしかしたら。。。
って感じですwww
まぁ上記の控除制度も、いつ法律が改正されるかもわかりませんからいまから30年も先のことを保証するのは誰にもできないですけどね。まぁ自分は数ヶ月の拠出で済んで幸運だと思うことにします。
自分の場合は、先に自分の会社で退職金作っといて、55歳までに退職金受け取れば、退職金にもiDeCoにも退職所得控除が使えそうなので、一旦は安心してます。そもそも少額だしw
サラリーマンの方は、退職金の受け取りタイミングってほぼコントロールできないと思うので、、、止めるなら早めに判断した方がいいですね。
以上、参考になれば幸いです。
それでは!