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お済みのお皿は、お下げしないでください!

先日、あいも変わらずボッチで近所のパスタ屋に入りまして。

最近は食べることしか楽しみがない(白目)ので、モチモチパスタを食べて、ワインを飲みながらゆっくり静かに食後の読書を楽しむというのがいまのところ私の人生の全てなのです。実家では弟夫婦&甥っ子と両親が週に一度の逢瀬として和気藹々と食卓を囲んでおり、私はどうにも居づらいので、夕食は外で食べている次第です。そんなわけで、できるだけ店でゆっくりしたいのです。早く帰って団欒に遭遇したら超気まずいですからね。

なのにですよ。

なにやら新しいウエイトレスを雇ったらしく、仕事やる気満々な元気な若い女性が、常に目を光らせて、スキあらば仕事しようとしてるんですよ。

せわしなく、何度も空いているテーブルを拭いて回ったり、半分しか減ってないのに水を注いでくれたり、「注文する人はいないかしら」的な視線を張り巡らせたり。うっかり触れちゃうと大騒ぎになる赤外線レーザーみたいでしたね。まぁとにかく、ずっとうろうろしてるんですよ。

落ちつかねぇ…(汗)

前菜にサラダが来るんですが、最後の葉っぱをフォークに刺して口に運んでる最中に、

「お済みのお皿をおさげしてもよろしいでしょうか」

って言いながらすでに皿に手をかけてましたからね。

お済みのお皿をおさげしないでください…(涙目

お店が混んでいてどんどん皿を洗わないと皿が足りない、もしくは、空の皿を下げないとテーブルに乗らない、という場合を除いては、極力お済みのお皿は下げないでほしいんです。

ジャズとか流して「ゆっくりして良いんですヨォ〜」という雰囲気のお店なら特に。

「食い終わったならとっとと帰れ」とせっつかれているようで、すごい悲しくなります。家に居場所がないこととかも相まって、すごい泣きそうになります。あぁ、私が存在していていい場所なんてこの世のどこにもないんだなって気持ちになります。よく手首になんの跡も残らずやってこれたなぁと自分でも驚きですが。

そういうお客さんって少数派なんでしょうか。

食べ終わった後のお皿をさげて欲しい人は注文のついでに「下げてください」ってお願いできると思うんですが、食べた後もゆっくりしたい人は「お済みのお皿は下げないでください」って言いづらいでしょ。ってかそんな奴いないでしょ。

ゆっくりする目的の飲食店では、皿をすぐ下げるサービスは逆効果では。

ただ食べるためだけに入る飲食店と、食事と一緒にお店の雰囲気も楽しむために入る飲食店って、まったく別物ですよね。

ファストフードやラーメン屋、ファミレスなら、安価で早く提供している分、客の回転率でお店も勝負しているってこともわかるので、そういうお店で食べ終わった後もダラダラ居座り続けるのはマナー違反だと認識しています。満員でお店の外までお客さんが並んでるのに、ドリンクバーで何時間も居座り続ける主婦とか、私は大嫌いです。お店にとっては迷惑だろうし、そういうのを知ってか知らずかは知りませんが、いずれにせよちょっとどうかしてるなぁと思います。

一方、カフェとか小洒落たレストランで、デートや打ち合わせ・接待という目的の方が「食べる」ことよりも優先な感じのお店の場合。

これは逆に、済んだ皿をガンガン回収しまくるお店とかだと、ちょっと嫌だなぁって思います。というか、二度と行かなくなります。

悩ましいことに最近は、おそらく良かれと思ってでしょうが、働き者の若い人がお皿をガンガン下げに来るお店が増えたな〜という印象。

お店がガラガラで暇なのかもしれませんが、そういう時こそグッとこらえて、一人寂しく読書しているボッチ客の気持ちを汲んで欲しいものです。

「働き者」が正義という風潮は、ちょっと安直すぎやしませんか。

いくつか渡り歩いた職場にも必ずと言って良いほど、「働き者」がいました。

真面目で若い女性が多かった気がします。

わたしも新卒のころはまさしく典型的な優等生タイプの「働き者」だったわけですが、これ、自分が上司の立場になった時に猛反省しましたね。

仕事を”振る”仕事というものが、案外大変だということを実感したからです。

大抵は、ある程度”振られる”側の経験を積んだ後に”振る”側の立場になっていくと思うんですが、”振る”仕事というのも慣れるまではなかなかうまく行かなかったですね。

仕事を”振る”と一口に言っても、そうとう優秀な部下でもない限り「これやっといて」と丸投げするわけにも行きません。その責任をあとで取らなきゃいけないのは自分ですから、どういう成果物を望んでいるか、いつまでに何をやってほしいか、ということを相手にわかるように説明しなくてはいけません。私の場合は、あとで言った言わないになるのが嫌だったので資料を作ったりメールで送ったりしていました。

「暇な人」がチームにいる状態というのは、上司の上司から、上司自身が減点されてしまいます。しかし、いつでもやりきれない量の「仕事」があるわけではありません。仕事が少なくて暇な時だってありますし、もっというと、その人にお願いできる「ちょうどいいレベルの仕事」って少なかったりします。

そういう時、上司としては「働き者」って正直ありがた迷惑なんですよね。「次の仕事ありませんか?」「もう終わりました!」「私、優秀で仕事がとっても早いんです!褒めて褒めて!」って感じでガンガンアピールされると、上司としては仕事を振らざるを得ません。でもやってほしいこと(その人にお願いできること)があまり無い。

自分の仕事で忙しい時に、部下にできる仕事を一生懸命さがして「依頼」しなければいけない。

すると、たいして重要でないタスクがどんどん完了していくのと反比例して、上司自身がすべき重要度の高い仕事がどんどん遅れていくという謎現象が発生します。

結果、働き者の部下が帰って静かになった深夜のオフィスで、上司はようやく一人黙々と作業できるようになります。辞書の「本末転倒」の説明欄にこの現象をわかりやすく乗っけてほしいくらい、典型的な本末転倒ですね。

ゆっくりする雰囲気の飲食店で「お済みのお皿をおさげ」しにくるやる気満々のウエイトレスも、暇な時に仕事が早い「働き者」の部下も、本質は同じかなぁと。

サボって仕事しない人はお話になりませんが、ボッチ客や上司の状況まで汲んで、適度に「手を抜いて」くれるウエイトレスや部下が、もっと増えてくれることを祈り、当記事を締めくくりたいと思います。

それでは!

末岐碧衣
  • 末岐碧衣
  • 2019年現在、32歳。元女社長で、今はフリーランスのブロガー兼SE。
    アプリ作成・システム構築みたいにモノ作りもやるし、ITコンサルみたいなアドバイザーもやってます。ブログもこの通り、時々更新してます。
    <経歴>
    早稲田理工の新卒で某ITコンサル会社に入社。でも6年で鬱になって退職。個人事業主として起業し、28歳でフリーランス生活が始まる。
    ITから離れたくて小説家を目指すも1年で挫折。その後、株式会社を立ち上げてビジネス始めようとしたけど軌道にのらないのでいまは休眠中。
    フリーランス活動しながら、裏でシコシコ次のビジネスを立ち上げ中w
    あ、あと、彼氏募集中!(←強調

1件のコメント

  • はじめまして
    この記事のメインではないですが 食べることしか楽しみがない って部分にものすごく共感しました。
    ウエイトレスの話もよくわかります。追い出される気分ですよね。

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