【証明完了】片想い中の男性の頭の中。一人称小説で脈あり・脈なしサインの答え合わせをしてみた【ネタバレ注意】

カテゴリー 小説・シナリオ半熟セミナ, 読んでよかったレベル20以上の本たち

どうも、白戸です。

最近恋愛ネタばかりですみません。数ヶ月前にとある男性から突然ザオラルメールをもらってからこのかた、脳内がピンク一色のまま戻らなくて真剣に困っています。

当ブログサイトのセキュリティ強化&AWSからGCPへの完全移行&外観リニューアルにも死ぬほど時間がかかった挙句(2週間くらい502エラーが出たままでした)、アプリ作成も遅々として進んでいません。週1ペースでXCodeを起動している有様です。気になるあの方に関連しないことに、一切興味が湧かないんですよ。まいりました。

30超えての恋の病は重症化するって聞いてたけど(ちなみに40代で初恋するとカメハメ波が打てるようになるお★)、まさか自分がかかるとは予想だにしませんでした。

6月、7月はマジ重症でブログを書く余力すらなかったんですよ。気づけばポーッとその人の笑顔を思い浮かべてヨダレ垂らしてる感じで、寝ても覚めてもその人一色。2年くらい前から私のベッドにいるクマのぬいぐるみはチューしすぎて臭くなってきたので洗濯しました。最近はちょっとまともになってきたし、サイトリニューアルもほぼ完了したので、ここぞとばかりに記事にしてます。せめて面白がってもらえるクオリティになるようにと気をつけています。とかいって、こんなことウダウダ書いてる時点でクソですね。すみません。優しくしてください。ついでに私と付き合ってください。

 

片思い中の男性が主人公の一人称小説で、脈あり/脈なしサインの答え合わせをする

さて、本題に入りますよぉ!

今回ご紹介するのは男性の脈あり・脈なしサインがめちゃくちゃ具体的にわかる小説、です!

著:森博嗣の「暗闇・キッス・それだけで」という作品ですが、この小説マジで素敵なんですよ。鼻血が出るくらいロマンチック&キュンキュンくるので、恋する乙女(年齢・性別問わず)には超おすすめ。ちなみに森博嗣先生は「スカイ・クロラ」「すべてがFになる」等の超売れっ子作家先生です。描写力は言わずもがな。

しかも!

ただ萌えるだけなく、主人公”僕”こと頸城悦夫(くびきえつお)は片思い中なのです。そして、この小説は一人称で書かれています。

つまりどういうことか? そう!

片思い中の男性の頭の中が、丸わかりなのですっ!!!

しかも、頸城に言い寄ってくる女性(頸城から見ると脈ナシ)も登場するので、脈ナシ女への立ち振る舞いや言動との比較までできちゃうのです。わかりやすいですね。比べてみるとホント、本命の脈あり女への立ち振る舞いとか言動との違いが一目瞭然なので、そういう視点で見ると面白さ倍増ですよ。

それでは行ってみよう!

※以降、ネタバレ注意※

じっくり本編を楽しみたい方は、上記のリンクから本買って読んでみてください。

 

シチュエーション別・脈あり脈なしサイン①: ドライブ

脈なしの場合

「ねぇねぇ、何をしにきたの? 車を貸してくれなんて言わずに、私んとこに泊まったら、どう?」

「いや、そういうわけには……」

「そうしてほしいなぁ」

「とにかく、仕事だからね。その……、泊まるところは指定されているんだ。もちろん、ときどき抜け出して、遊びに行けるとは思うけれど」

(中略)

「今日は、これからどうするの?」

「えっと……」僕は時計を見て確認した。もちろん、見なくても時間を忘れたりはしない。夕方の四時半だった。「そろそろ、君を送っていく」

「どこへ?」

「君の家へ」それは彼女の母親の別荘のことだ。「それとも、別のところが良い?」

「頸城君が泊まるところが良いけど」

「だからね……」

「わかっています。そう、もうお仕事ですか」

「残念ながら、そうなんだ」

「残念だなんて、思ってないよ。そうでしょう?」

「思っているよ」

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.14-17)

「今から、どこかへ行きたいな、私」

「どこへ」

「どこかへ」

「べつに、僕は止めないけれど」

「そうじゃなくて、迎えにきてくれないかなぁって……。ランチはどう?」

「ああ、そういう意味か。だったら、そう言えば良いのに」

「言ってると思うんだけれど」

しかたなく、車で出かけることにした。

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.186)

やべーwww

あからさまに「興味ないッス」感が出てますね。気の無い返事のお手本みたいなやりとり。「べつに、僕は止めないけれど」ってなんだよ!!!涙

脈ありの場合

「どうしたの? この車」

「友達から借りた」

助手席のドアを開けて、優衣をシートに座らせてから、僕は運転席に戻った。

「人が見てるじゃない。相変わらずね」

「何が?」

「ドアくらい、自分で開けられます」

「ああ……。ごめん。無意識にやってしまった」

「でしょうね」

僕は、後方を確認してから車を出した。

「涼しいね、嘘みたい」彼女はいつもの笑顔に戻っていた。髪が軽そうに揺れる。

君と二人でドライブができるなんて、嘘みたいだよ

「勘違いしないでね、仕事ですから」

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.19)

僕の車を見つけて、笑顔で近づいてきた。

「どうもどうも」助手席に乗って、彼女入った。「暇だった?」

君のためなら、いつでも暇だよ

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.194)

なに、この差。

さっきの脈なしパターンとは比べるのもバカらしいほど全然違いますね。同じ人なの? って感じですね。ここでのポイントは、脈ありの場合はハッキリと言葉にしている点。太字にしましたが、この二つですね。

「君と二人でドライブができるなんて、嘘みたいだよ」「君のためなら、いつでも暇だよ」

キザか!w

シチュエーション別・脈あり脈なしサイン②: ドレスアップ時

脈なしの場合

こちらのシーンは真里亞(脈なし)のドレス姿を見た時の反応。ちなみに、本作を読んだことのない方にむけて簡単に補足すると、都鹿=脈なし・遊び、優衣=本命、です。

背が高く髪は長い。モデルみたいに明るい笑顔をこちらへ向けた。都鹿に比べると、高価だとわかるものを身につけている分、やや品がない。そう感じるのは、たぶん父親を見てしまったからだろう。当然ながら、優衣と比べることは問題外である。

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.55)

問題外とは、あんまりですよね。自分が本命だったら嬉しいけど、どちらかというと片思いの真里亞の方に感情移入してしまったせいで居た堪れない気持ちでいっぱいです。ああぁ。。。男性は本命以外にはマジでドライなんですね。怖い。(でも女性も同じか。つか気のない相手には自分もドライだなぁ。あんまり考えてすらいないな、って気づいて超怖くなっちゃった)

脈ありの場合

僕は、彼女の全身をじっくりと見てから、微笑んで頷いた。言葉にすると嫌味だと思われそうだったので黙っていた。都鹿だったら、嫌味でも褒めた方が喜ぶはずだ。言葉というのは、たとえ純粋な褒め言葉であっても、向き不向きがある。

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.53)

え、あえての褒めないパターン?w

でもアレですね。「脈ありサイン」でググった時にしょっちゅう出てくる「ニコニコしている」「じっと見つめる」は当ってますね。鉄板なんですかね。

シチュエーション別・脈あり脈なしサイン③: キスされた時

脈なしの場合

僕は、まだ素晴らしい景色に未練があって、そちらを見ていたかったけれど、彼女に視線を向けると、彼女の目は、じっと僕を見据えて動かない。やっぱり、風景なんかに興味はないようだ。

手が躰に触れて、さらに接近して、そのまま、内緒話でもするように顔を近づけた。でも、なにも言わない。彼女は背伸びをしている。そのまま、唇が触れた。

(中略)

彼女の手が、僕の手を握った。特になにも感じなかった。それよりも、特になにも感じない自分に興ざめしていた。

「さあ、もう帰らないと」そう話していた。冷たい台詞じゃないか。

「帰らなくても、いいんじゃないかしら」真里亞が囁いた。「駄目?」

「そうはいかないよ」

彼女の表情から、おそらく、彼女なりに勇気を振り絞った行動だったにちがいない、と思えた。だから、ここはなにか自分にできることで、彼女が喜ぶようなものを、と考えた。でも、思いつかない。それよりも、僕には仕事がある。それが、今も彼女と僕の間にある。そちらが優先だ。

たぶん、こんなふうに、優先順位を意識できること自体、僕は冷めているし、残念ながら彼女の期待には答えられない、という証明になるだろう。

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.148-149)

冷めてる。確定申告できるくらいにクールに冴え渡ってる。SO COOLすぎるwww

「特に何も感じない自分に興ざめ」って、ヤバくないですか。冷めてることに冷めてるんですよ。冷めてることを自己分析したその自分に冷めてるんですよ。しかも証明完了したw

脈ありの場合

「とにかくさ、今すぐ、アンディのところへ行くべき」彼女は澄ました顔で僕を見て、片目を細める。

「行くべき? え、僕が? 今から?」

「そう」

「どうして?」

「わかっているくせに」

「いや、わからないね」

優衣はさっと立ち上がった。僕の前に来る。そして、膝を折り、僕に顔を近づけた。良い香りがした。微かに懐かしい。彼女の唇が僕の唇に触れた。しかし、ほんの一瞬のことだった。腕を回そうか、と思う暇さえなかった。

「わかった?」

「ああ、わかった」

全然わからなかったけれど、しかたがない。僕は溜息をついて立ち上がった。(中略)

あれが言いたかったから、優衣は着替えもせずに、僕の部屋に来たのだ。そういうわけか。まあ、しかたがない。しかし、歩いているうちに、僕は笑っていた。何がそんなに楽しいのか、と自問するほどに。

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.53)

これ、私がこの本の中で二番目に好きなシーンです。「ああ、わかった」全然わからなかったけれど、しかたがない。って萌える。男性でもこういうことってあるんですね。キュンキュンしますねぇ!好きだぁー!(白目)

 

片想い中の男性の頭の中① 彼女を呼び出す作戦を練る

僕にとっては、水谷優衣と一緒に過ごせる時間が持てること、その期待は大きかった。(中略)ときどき、なにか理由を作って彼女を呼び出そう、と僕は考えていた。執筆の方向性で相談事があるとか、なにか資料を持ってきてほしいとか、そんなことを伝えれば良いのではないか。東京から簡単に日帰りができる距離だけれど、そこは、食事に誘うとか、大富豪のパーティがあるとか、作戦を練ろう。仕事が決まってからというもの、僕は、そんな事ばかり考えていたのだ。この浅ましさは、なんだか自分が若い時の感覚を思い出させてくれて、自然に躰が軽くなった。なるほど、歳を取ったら、こういう具合に夢を見て、元気を出せば良いのだな、と理解したくらいだ。

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.22)

片思い中の男性ってこんなこと考えてるの? 超キュートなんですけど。そしてさすがの森博嗣。「歳をとったらこういう具合に夢を見て、元気を出せばいいのだな、と理解したくらいだ」とは、深いですね。完全に同意です。恋に落ちることなんてこの先どんどん減っていくんだろうなって思うと、いまのこの死にそうな片思いの時間も大切にしたくなりました。死にそうだけど。

片想い中の男性の頭の中② 彼女になにかを捧げたい

僕は、ウィリアム・ベックの人生なんかどうだっていい。それについては、まったくなにも考えていない。それよりも、水谷優衣の人生について考えた。彼女の現在の夢はなんだろう、と想像した。直接きいてみるのが良いけれど、そんな話をしたら、また叱られそうだ。彼女の伝記を書くために、仕事としてインタビューしたいくらいだ。そして、彼女の人生において、この僕がどこまで、そしてどんなふうに関与ができるだろう、とあれこれ考えを巡らせた。けっして見返りを望んでいるのではない。それは確かだ。嘘のような綺麗事なのに、今はそれを確信できる。僕は、彼女の前では聖人になれるかもしれない。きっと、なにかを捧げたいのだ。たとえ自分にとってマイナスになることでも、彼女に僅かでもプラスになるようなことはないか、と必死で考えている。彼女を救うためなら、僕は犠牲になれる。そんなチャンスはないだろうか。

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.51)

「なにかを捧げたい」とか「そんなチャンスはないだろうか」とか、言われてみたい。夢だなー。

すみません、ポヤポヤしてたら五分くらい経ってましたw ともあれ、女性よりも男性の方が恋の病は重症化しやすいってグーグル先生が言ってたので、本命に対しては男性はみんなこんな感じになるもんなのかもしれませんね。そうじゃないという男性読者のアナタは、まだ本当の恋を知らないだけ、かも。(お前に言われたくない、というコメントは勘弁してくださいw)

「辞めるっていうのは、退社するって意味?」

「うん、そう」

「ほかの仕事をするの?」

「それは、まだ考えていない。ずっとしないで生活できたら良いけれど」

「僕が稼いで、君に貢げば良いわけだね」

「そうよぅ。そうなってよ」彼女はわざとゆっくりと発音した。

「へえ、それが本気なら、やる気が出るけれど」

「本気じゃないよ」今度は早口になった。「今のは冗談です」

「そうなのか……」

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.258)

マジか。それでやる気が出るんだ。男性ってわからないなー。マジですかコレ?

片想い中の男性の頭の中③ 彼女とのなんでもない会話に幸せを感じる

二時間近く、彼女と二人だけで話をしていた。とぎれとぎれの世間話だった。(中略)部屋の天井が高いわね、と彼女が言って、僕はそれをわざわざ見上げてから、そうだね、と返す。そんななんでもない、馬鹿みたいな会話だった。常々思うところだけれど、幸せというのは、つまりは、転んだあと立ち上がって、ああ、怪我がなくてよかった、とほっとするときに感じるものなのだ。

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.77)

片想い中の男性の頭の中④ 彼女が部屋に来るのを期待する

僕たちは今はオフで、アルコールで良い気分になって、気持ちもしっとりして、静かで落ち着いている。僕は、通路側のドアの鍵をかけにいった。それから、優衣の部屋へ通じるドアは、念のために、鍵を開けたままにしておいた。

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.86)

可愛いですねー!「念のために、鍵を開けたままにしておいた」とかw 受け身ながらも何かを期待しているんですね。草食男子はこういう事やりそうですね。グイグイいっちゃえばいいのに。

片想い中の男性の頭の中⑤ 彼女の夢を見る

優衣が僕の部屋に入ってきて、ベッドで躰を寄せてきた。これは夢だな、と思ったけれど、夢にしては触感がリアルだった。だいたい、夢というのはそういうものだ。目を覚ましたら、不思議なくらいいつも、近くに誰もいなかった、ということになる。そして、なんとなく、残留する感情がすっと遠ざかる。そんな夢ばかり見るのだが、恥ずかしくて誰にも相談できない。

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.87)

はい出ましたー夢を見ちゃうヤツね。私も何度枕を濡らした(主にヨダレで)ことかわかりません。恥ずかしくてブログでしか言えばいけどね。こういう夢って、超リアルなんですよね。相手が触れてくる感覚とか、息遣いとか。そしてこういう夢見た日は、続きが見たくて絶対二度寝します。そして遅刻しますw

他のことなんてどうでもいいから幸せな夢が見たいんじゃー!!(暴走)

片想い中の男性の頭の中⑥ 人参ではなく、彼女に釣られる

しかたがないので、デスクでパソコンを広げて仕事をすることにした。こんなに真面目な人間だったんだ、と笑いたくなった。なんとなく、優衣が僕の前で、人参をぶら下げて見せているような気分だ。僕は、人参ではなくて、君につられているんだよ、と言いたくて仕方がない。

九時半になったとき、優衣の声がどうしても聞きたくなって、電話をかけてしまった

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.289)

「僕は、人参ではなくて、君につられているんだよ」って言われてみたい。死んでもいいから言われてみたい。そして、電話ね。声がどうしても聞きたくなる時って男性でもあるんですねぇ!これまでの31年間、縁がなさすぎて知りませんでした。

片想い中の男性の頭の中⑦ 朝が気持ち良い、と感じる

優衣からメールが届いたのは、翌朝だった。(中略)

気持ちの良い朝だった。朝が気持ちが良いなんて、最近まで感じたことはなかった。それに、どうして気持ちが良いと感じるのかもわからない。ただ、良かった、今日も生きている、という確認なのだろう。

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.294)

朝とか関係なく、本命からのメールって空飛べるんじゃないかって思うくらい舞い上がりますよね。そしてその日は1日ハッピーデーになる。業務連絡でもなんでもいいんですよねーメールがもらえたってだけで、もう満足しちゃう。男性もそういうのあるんですね。

片想い中の男性の頭の中⑧ 彼女と一緒に住めたら良いな、と空想する

優衣が来たときに、文章を見せられるようにと考えて、夜もパソコンのモニタを見つめていた。(中略)それに、朝の空気は信じられないほど澄み渡っていて、本当に素晴らしかった。眠気も綺麗に晴れる。これは、都会ではありえない現象だ。こんな場所に、優衣と一緒に住めたら良いな、と僕は空想した。

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.296)

妄想するよねー恋してると。しちゃうんですよね、ことあるごとに。ちなみに最近の私の朝は、「このクマのぬいぐるみが彼だったら」という妄想劇場でのおはようのチューから始まります。ベッドから出るのに1時間以上かかる時もあり、真剣に困っています。

料理作った時は、すでに彼と結婚した後の新婚生活シチュエーションで彼が食べた時の「すっごい美味しい!」的なリアクションを妄想します。というか、脳内で自動再生されます。助けてください。

片想い中の男性の頭の中⑨ 彼女の脚が気になる

「どうしたの?」

「どうもしない。ただ、少し眠いだけだよ」

「眠い? 眠いって、どういうこと?」

「夜も原稿を書いていたってこと」

「本当? 違うでしょう? 女の子と一緒だったのね?」

「その誤解は、まあまあ嬉しいよ」僕はサイドミラーを確認して、車を出した。「だけど、君を見て、目が覚めたよ

(中略)

彼女は、手提げバッグを足元に置いていた。そこからカメラを取り出し、レンズを僕の方へ向けた。でも、僕は彼女の脚が気になって、カメラなんか見ていられない。「どこ見てるの。前を向いて。笑わないで」

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.298)

前触れもなく、急にエロスイッチが入るんですね。女性はあんまり共感できないかもしれませんが、好きな人が自分の足に釘付けになってくれるんだったら、破いた網タイツでもなんでも履いちゃいますね!

 片想い中の男性の頭の中⑩ うっかりキスをして、テンパる

「アンジェリーナ・ジョリーの旦那の名前が思い出せないんだ」

「ブラッド・ピット」

「ああ、そうかそうか」僕は溜息をついた。「どうしても、出てこなかった」

「きけばいいのに」

「じゃあさ、ブラッド・ピットがボクシングをして……」

「ファイト・クラブ?」

「あ、そうだそうだ。ありがとう」

「馬鹿みたい」

「君は、凄いよね。そういうのが、ぴっ、ぴっと出てくる」

「それ、洒落のつもり?」

「うん、でも、今、わかったことがあるよ」

「何がわかったの?」

「事件の真相だよ」

「事件って、何の事件?」

「君が一番知りたいと思っている事件」

「嘘……。何がわかったの? 真相って? ブラッド・ピットと関係があるの?」

「全然ない」

「ちょっと、待ってよ。どこへ行くの?」

僕は歩き出していた。ヘリポートの方へ。

「ちょっと、悦夫、待ってよ」

僕は立ち止まって、振り返った。彼女がファーストネームで僕を呼ぶのは、久しぶりのように思った。暗かったからか、優衣の躰が僕にぶつかってきた。そのまま、僕は彼女を受け止める。

「アンジェリーナ・ジョリーは?」優衣が小声できいた。

「関係ない」

僕は、腕に力を入れて、彼女を抱きしめた。

彼女は呼吸を止めた。

唇を重ねて。

しばらく、そのまま。

優衣が少し動いて、僕は力を抜いた。

「今のは何のつもり?」彼女は小声で聞いた。声が震えているようだった。

「えっと……。なんて言って良いのか……」

「気の利いたこと言いなさいよ」

「駄目だ、何も思いつかない」

「嘘みたい」優衣は僕から離れた。「ちゃんと説明してくれる?」

「つまり、僕は……、あれ、えっと、僕の気持ちを言えば良い?」

「違う。そうじゃなくて、何がわかったの? 真相って何?」

「あ、なんだ、そっちか」

「暗闇・キッス・それだけで」より抜粋(P.306-308)

はい。どうですかこのお洒落なシーン! あまりに大好きすぎて、ノーカットでのせちゃいました(怒られたら消します)。削る部分がない!

お気づきの方も多いと思いますが、本のタイトルにもなってるシーン(上記太字部分)。この本のハイライトってことでしょうね。私もこの本ではこのシーンが一番好きです。キュンキュンきますねー!

しかも男性のテンパリ具合(↓)がぐうカワですね! 普段あれだけクールなキャラなのにw

「ダメだ、何も思いつかない」「つまり、僕は……、あれ、えっと、僕の気持ちを言えば良い?」

 

悦夫と優衣(本命)の過去や、真里亞・都鹿(脈なし)のキャラクター、本編の事件について気になる方は、ぜひ森博嗣先生の小説を購読してみてください。読みやすい、面白い、キュンキュン間違いなしの良書です。森博嗣先生らしい名言もたくさん出てくるので、最後まで一気に読めちゃいます。

 

結論:男は結局、追わせてくれる女が大好き

脈なしの場合っていずれも、女性からグイグイいって男性が距離を取っている構図です。わかりやすいですね。

一方、脈ありの場合は逆で、男性が追いかける構図です。身も蓋もない言い方ですが、男性は「女性のためにがんばってる自分」が好きなんだろうなー。

自分ががんばることで、女性が喜んでくれて、しかも自分も一回り成長できるというプレイ(?)をさせてくれる女性を求めているんじゃないかと。

 

あと、大事なこと忘れてた。見た目ね。言わずもがなですが、男性にとって女性の見た目ってものすごい重要ですね。この小説でも、本命の優衣は女優を目指すレベルのナチュラル美人ですから。まぁこの本に登場する女性は全員美女ですけどね。顔面レベルが低い女性って、そもそも追いかけたい対象に入らないんでしょうね(白目)

だから、グイグイくる美女よりも、ちょっと頑張れば攻略できるかも的な「追いかけさせてくれる美女」の方がモテるんですねぇ。きっと。なんかわかった気がする。わかったけど顔面はどうしようもないwww

 

今回は抜粋多めになっちゃいました。

まぁ、このお洒落で素敵な文章表現の抜粋の後に、私のクソみたいな感想とかは蛇足でしょうからこれくらいでお許しください。では、私はちょっと整形外科に行ってくるので、これにて失礼します。

それでは!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です