神アニメ「翠星のガルガンティア」から、人工知能について真面目に考えてみた

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どうも、白戸です。

 

最近がんばっている自分へのご褒美として、久々にアニメ一気見しました。

これが非常によく出来た作品でして。大当たりでした。

是非とも紹介させてください。

 

翠星のガルガンティア

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べた褒め申し訳ないですが、ホント、プロのSF作家が書いたんじゃないかと思うレベル。

プロのSF作家が書いたアニメと言えば、冲方丁さんのPSYCHO-PASS(サイコパス)とか攻殻機動隊が有名ですね。どちらの作品も私は大ファンであり、深く楽しめたので、こういう系の作品が好きな方は、見て損はないと思います。

 

アニメPVでは「水の惑星で、船の上で暮らしている人々」という設定や映像美、「宇宙から来た兵士の少年が、人の心を取り戻していく」みたいなヒューマンドラマ性が強調されています。が、この作品の一番の魅力はなんと言っても「”人工知能”というよくわからない難しいモノを具体的、かつ、わかりやすく描写している点」だと私は思います。

 

人工知能としての一つの極北が描かれている

「極北」というのは、北の果てのことでも北極の書き間違いでもなく、「物事が極限にまで達したところ」という意味だそうです。私はこの言い回しは当アニメで初めて知ったのですが、こういったあまり親しみのないボキャブラリーが豊富に登場します。

 

さて、人工知能と言えばここ数年における非常にホットなワードの一つ。人工知能というと、SF作品でよくある、人工知能が人類を支配する世界(PSYHO-PASSなんかまさしくそれですね)が来るとか、人工知能の台頭によって仕事を失くす人が出るとか、人工知能がチェスチャンピオンを負かしたとか、ちょっと怖いイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

私もちょっと怖いのですが、おそらく、怖いのは人工知能が「未知」だから。そんな人が、「人工知能って、要するにどんなモノなの?」を知る導入としては、このアニメは最高です。

 

ロジカル、ロジカル、ロジカル

当作品に登場する人工知能には名前があります。

その名も、「K6821チェインバー(Chamber)システム」。chamberには「部屋」以外に、「立法府、司法府」という意味もあります。意味深ですね。ちなみに敵は「X3752ストライカー(Striker)」で、「叩くもの」という意味。

 

チェインバー。超かっこいい超スタイリッシュ

人類銀河同盟の「マシンキャリバー(人型起動兵器)」の一つで、チェインバーは、この機体に搭載されている「パイロット支援啓発インターフェースシステム」です。チェインバーのセリフをそのまま引用すると以下の通り。

私は、パイロット支援啓発インターフェースシステム。
貴官がより多くの成果を獲得する事で、存在意義を達成する。

 

 

機械なので当たり前なのですが、とにかくロジカル。最初の数話見ただけでは、いわゆる、”すごく賢い計算機” という印象でした。

「データを集め、現状を報告する」「人類銀河同盟の規約、その次に、パイロットの命令を遵守する」みたいな感じで、単に命令を実行したり最適解を提示したりするだけで、「考える」という感じではなかったです。

 

なんというか、対話はできるけど相談はできない、みたいなw

しかし、第10話でこの印象がひっくり返されます。

(以下、ネタバレあり。有意提言:まだ本編を見てない人は即刻引き返して下さい。)

 

 

究極のロジカル思考 = マインドフルネス

9話で、主人公である兵士レドがずっと戦って殺しまくってきた敵生命体(ヒディアーズ)が、実は進化した人類であったことが明らかになります。

レドは「同じ人類とは戦えない」と悩みます。

これに対するチェインバーの主張は、「当該情報を得てもなお、ヒディアーズ殲滅を放棄する理由は存在しない」。レドは「お前にないだけだ!」と反論。

これに対しチェインバーが述べた理由が、あまりに理路整然としていて美しく、ハッとさせられるのです。あまりにハッとさせられたのでセリフ起こししてしまいました。ちょうどいいので貼り付けます。

 

(C:チェインバー、L:レド)

C:否定する。ヒディアーズが人類にもたらす根源的破滅、それを回避することが貴官の唯一の任務である。

L:どちらも人間じゃないか!同盟のお題目はもうたくさんだ!
C:否定する。当機と同盟との並列リンクは消失している。これは、当機が独自に行った情報解析による結論である。
人類とヒディアーズは、決して相入れる事はない。なぜなら、彼らは文明そのものを否定した存在だからである。
もし人類がヒディアーズのように強靭で万能な肉体を備えていたならば、そもそもマシンキャリバーを開発する必要性などなかった。
当機のシステムは人類の英知の結晶である。だがそれは、人間がその脆弱な肉体を補うべく必要とされたもの。人間は自らの限界を越えるべく、知能を発展させ、文明を築いたものだと推察する。文明の存在こそ、人類が万物の霊長たる所以である。
だが、人の形を捨てたヒディアーズに肉体的限界は存在しない。
生物としての幸福と満足を追求するだけならば、必ずしもその知性が高等である必要はない。
マシンキャリバーは、人類が人類たりうる、唯一の拠り所。すなわち、文明によって生み出された純粋知性の結晶。
そしてヒディアーズは、その知性すら克服することで、生命体としての一つの極北に到達した。
ゆえに、貴官は当機とともに、人類の尊厳をかけて戦わねばならない。
C:根幹を同じくするものとの争いにおいて、敗北は即、滅亡を意味する。
文明を追求することと、それを放棄すること。
人類銀河同盟とヒディアーズの戦争は、二つの異なる生存前略の双北であり、敗者は淘汰を待つのみである。
C:貴官が生存を欲する限り、選択の余地はない。
L:戦えと、強いるのか?機械のお前が、人間の俺に。
C:私は、パイロット支援啓発インターフェースシステム。
貴官がより多くの成果を獲得する事で、存在意義を達成する。

 

要するに、

チェインバーは自分の奉仕対象である「人類」の定義を膨大なデータから自分で ”推察” し、文明の有無で奉仕対象の「人類」と「ヒディアーズ」を分類したんです。

元は人類であったヒディアーズは、文明を捨てたから「人類」とは呼べないと。

だから、自分の奉仕対象である「人類」が生存を欲する限り、「ヒディアーズ」は殲滅対象のままでOK。

ってことですね。

 

 

感情を一切挟まない、非常にクリアな思考回路。

(頭いい人ってこういう感じなのかなー)

この時点で、”ものすごく賢い計算機” とはちょっと違う気がしてきませんか?

 

私はこのやりとりを見て、最近ちまたで噂の「マインドフルネス」に近いなって思いました。

マインドフルネス(mindfulness)とは、簡単にいうと「物事を、自分の価値判断を挟まずに、ありのままに受け止める」という状態を指します。

そう考えると、人工知能、つまり究極のロジカル思考は、マインドフルネスな人の思考とかなり近いんじゃないかなぁーと。

心(mind)と機械(人工知能、ロジカル)という対局に位置すると思っていたものが、実は、どちらも究極まで高めたら同じものになるんじゃないか、という、、、

なんか、眠れなくなりそうなのでこの話はこの辺で(笑)

 

 

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超かっこいい超ほしい

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