キンケツの冒険〜ブランド物の名刺入れを探して〜(前編)
どうも、ブランディアオークションで徹夜明けの白戸です。クソねむい
いや〜、なんで買い物ってこんなに楽しいんでしょうか。
時を忘れてページ送りボタンを押しまくってしまいました。夕飯前からやってたので、たぶん12時間くらいやってました。次々に表示される膨大な量の商品画像、値段、状態、ブランド、残り時間などのデータを無表情&無心で見てました。見てたっていうかロードしてたっていう方が近いですね。
もしかしたら、これが解脱ってやつなのかもしれません。坐禅してるときより無心でしたもん。オークションサイトを覗いているはずが、裸で宇宙飛んでるみたいな感覚。
物欲も、突き抜ければある種の “境地” に達するのかもしれませんね。何年かぶりに脳が活性化しているのを感じた気がします。最悪ですね。
さて、うだうだ書きましたが冒頭で書きたかったのは来月のカード請求がやばいということです。助けてください。
ことの発端
あるところに、お金が大好きで酔うとケンカ腰になるツンデレなそれはそれは可愛らしい女の子(以下、「キンケツ」と呼称)がおりました。
キンケツは翌月に予定されているランチミーティングで、とある偉い人と交換するための名刺をラクスルで安く作りました。
キンケツ「やったー! ほんとに1000円で100枚の名刺ができたわ! ネット社会バンザイ! げへへっ」
しかし、キンケツはふと気がつきました。
キンケツ「あれ、、、でも、せっかくの名刺を入れる “名刺入れ” がないわ! 大変、どうしよう」
〜解説〜
名刺交換とは、相手に名前と所属を覚えてもらうための自己紹介の儀式。古来より日本では戦争中でさえ「やあやあ我こそは〜」と馬上から自己紹介するほどこの儀式を重んじる風習があるのです。
当然、現代ビジネスにおいてもこの儀式は必要不可欠。
中には新入社員に名刺交換の研修を受けさせる会社もあるほどです。というか、私も前職で新人の時に受けていたのを思い出しました。ただ皆様もお気付きのとおり習った内容は何ひとつ思い出せていません。たぶん、靴を揃えて脱いでから足をハの字型にしたままエレガントに腰から90度に折れての相手の目線の位置で渡すとか、そんな感じだったと思うのですが。復習しないとちょっと不安ですね。
中には、名刺交換ひとつで相手のレベル、経験値、HPやMP上限や使える魔法までわかってしまうという猛者も存在するとかしないとか。(しない。)油断できません。
〜解説おわり〜
キンケツは焦りました。しかも、よく考えたら偉い人と会うのに失礼じゃない秋服も持ってないません。年甲斐もなくしょっちゅう食べ物をこぼしたり転んだりするため、シミがついていなくてほつれてない長袖の服といえば、おろしたての裏起毛のジャージしか持っていません。
キンケツ「ちょっと小さめの財布でごまかせないかしら。服は持っている中で一番高かったやつを組み合わせれば、、、」
ラフすぎる。というかラフじゃない服がなさすぎる。
これはまだ収入がそれなりにあった頃に買ったそれなりの値段のものですが、コーディネートひとつでこんな感じになるとは驚きです。釣りにでも行くつもりかと。
偉い人とのランチミーティング(@六本木)にこんな格好で臨むなんて、半袖半ズボンでエベレスト登頂を目指すようなもの。あまりに無謀です。
財布は良い線いってましたが、実際に名刺を入れてみたらちょっと小さすぎて名刺の角がクッチャクチャになったのでNG。
さて、緊急事態です。
キンケツにブランド物のいい服を買う経済的余裕はありません。かといって、ユニクロも最近はちょっとお高いし、ワゴンセールしているペラペラの服では裏地起毛のジャージとさして変わらないクオリティ。相手の偉い人に一目で舐められること請け合いです。
タバコをふかしながら部屋をウロウロ歩き回り、キンケツはふと本棚に目をやりました。ブックオフで100円、200円で買った本が並んでいます。
そしてキンケツは閃きました。
キンケツ「そうだわ! ブランド物でも、古着なら安く買えるはずよ!」
救いの神ブックオフ
キンケツは「いざという時BOX」から取り出した一万円札を握りしめ、行きつけの “BOOKOFF SUPER BAZAAR 多摩永山” へと向かいました。
〜解説〜
BOOKOFF SUPER BAZAAR とは、日本全国に40軒しかない超大型ブックオフ。BOOKOFF SUPER BAZAAR 多摩永山には、本やゲームだけでなく、洋服、食器、ベビー用品、電子機器、家電、雑貨、スポーツ用品などありとあらゆるUSED商品が揃っているのです。しかも駅から無料送迎バスまで出ていて、途中でヒトカゲとサンドもGETできました。すばらしい。
〜解説おわり〜
キンケツは家でしたためたメモを取り出しました。
<キンケツお買い物プロジェクト>
ミッション:名刺入れの入手
サブミッション:靴、鞄、服の入手(お金が余ったら買える範囲で)
いつもは素通りしていたブランド物コーナー。ガラスケースが周囲を威圧するのか、いつ見ても人の気配がないというブックオフにおいては異色のゾーンなのです。
キンケツはおそるおそる、正面の展示ケースに近づきました。
※撮影禁止の上、他に客がいないというのもあり、店員さんがキンケツを凝視していたので写メは撮れませんでした。残念。
正面のガラスケースには、ルイヴィトンやコーチ、グッチ、エルメス、プラダ、シャネル、ケイトスペードなどのバッグやら財布やらがブランド別で展示されていました。値札には
126,600円、225,000円、100,000円、80,000円、61,000円、、、
キンケツ「おっ!これなら買えr……って馬鹿!一桁多いよ!」
穴でも掘りに行くような服装でルイヴィトンの財布を舐め回すように見ていたキンケツの背後には、いつの間にかBOOKOFF SUPER BAZAAR 多摩永山ブランド品コーナーの店員さんが。
店員さん「よろしければ、お手にとってご覧いただけますが、お出ししますか?」
キンケツ「いえ! まだもう少し他のも見てからにしますxcvvんmjkぉrちれtxりゅい」
店員さん「承知いたしました」
心なしか店員さんの立ち方、所作、しゃべり方もエレガントに見えます。しかも他のコーナーの店員さんと違い、白手袋をはめていました。高級ブティックかよ。
すっかり萎縮したキンケツ。しかし、ここで引き返すわけにはいきません。キンケツは勇気を振り絞って正面のガラスケースを通り過ぎて奥へ。
奥の方には、少し背の低いガラスケースに守られて、財布やキーケースなどが並べられていました。よく見るとちょっと汚れていたり破けていたりしましたが、このあたりにはキンケツにも手が届くお値段(一万円以下)の物もたくさんありました。
– 20分経過 –
キンケツ「グッチの財布が1980円rちゅいおp;:たれだうぇもf!?」
キンケツはお目当の名刺入れを探しました。しかし、財布やポーチばかりで名刺入れは三つくらいしかありませんでした。高すぎるか、USED感が強すぎるかのどっちかで、丁度良いのがありません。
– 30分経過 –
キンケツはコーチのポーチ(3890円)とグッチの二つ折り財布(1980円)のどっちを買おうか真剣に悩んでいました。
キンケツ「すみません。これとこれ、出してもらってもいいですか?」
店員さん「かしこまりました」
– 10分経過 –
キンケツ「よし、決めた! これにします!」
店員さん「(どんだけ待たせんだよクソが)ありがとうございます。レジにてご精算いたします」
ブランド物コーナーを1時間近くかけて5周ほどした結果、キンケツはコーチのポーチを入手しました。
反省会
キンケツの理性「何をしている。ミッションはどうした?」
キンケツの感情「だって〜このポーチ超かわいいしぃ、アタシ好みっていうかぁ、ビビッときちゃったみたいなヒトメボレみたいな」
キンケツの理性「予算1万円しかないのにいきなり全く関係ないものに4000円も使うとは、理解に苦しむよ。しかも君、ポーチなんて使ったことないだろう」
キンケツの感情「だってぇ、新品みたいにキレイなのに激安だし〜普通に買ったら2、3万円するところが5000円って、超お得じゃね?(ワラ」
キンケツの理性「もういいから、君は引っ込んでいなさい。私が、残りの6000円で名刺入れだけでも入手する。しかし、BOOKOFF SUPER BAZAAR 多摩永山のブランド品コーナーに名刺入れがこれほど少ないのは誤算だった。まずいな、どうしたものか」
キンケツの感情「どォすんの(藁 つかもう無理ゲーじゃね? あーあ、なんか疲れたぁ。もう帰りたいんですケド〜アタイお腹すいたし」
キンケツの理性「うむ。たしかに、名刺入れがないならもうBOOKOFF SUPER BAZAAR 多摩永山に留まる意味もない。一旦、家に帰って体勢を立て直すとしよう」
キンケツの感情「え〜まだヤンの? 超ダリぃ」
冒頭のオークショントークでネタバレ済みですが
後編に続く!