各駅電車男、尻フェチ通り魔、骨つぼ人質事件、、、本当にあったおもしろ裁判ネタが満載の本
現実は小説より奇なり。世の中、おもしろい変な人がたくさんいらっしゃいます。
小説を書く人なら知っておいて損はない、裁判ネタがたくさん載っている本を発見しました!面白かったので一部抜粋してご紹介します。
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盗んだ金で各駅停車の旅
窃盗犯で逮捕された55歳無職の男性。被害総額は3600万円。
「働いたら負けだ」と言って19歳の頃から一度も働いたことがなく、懲役で刑務所にいた年数は27年、前科9犯。起訴後の裁判期間(勾留)を含めると30年以上にもなり、なんと人生、刑務所で過ごした時間の方が長い。。
この男性、盗んだお金で各駅停車の切符を買い、行けるところまで行き、降りた先でまたお金を盗むということを繰り返していたのです。
裁判所で、
「各駅停車の車窓から見える景色が好き。特急は速すぎる」
と発言したそうです。おもしろいのは、幾度も窃盗を繰り返したのに、キセル乗車は一度もしていないという点。本当に電車が好きなんですね。
働かず、のんびり一人旅。
すげぇ。。。被害にあった人たちはたまったものじゃないでしょうが、こんな生き方もあるんだなぁと( ̄Д ̄;)究極の自由人ですよ。まー捕まって刑務所に入ってるから不自由ではあるんですけど。
実はこの男性、他にも、キーが付いたままの車を盗んでガソリンが無くなるまで走り続けて乗り捨てる、ということを繰り返し、150台以上盗んだこともあるそうです。常に移動しているから、なかなか捕まえられないんでしょうね。
<各駅電車男>盗んだ電車賃で36年間行脚 追送検 -2004年6月30日 毎日新聞
千葉県警捜査3課と千葉東署は29日、自動車盗を繰り返していたとして住所不定、無職の小川一夫被告(55)=窃盗未遂罪で起訴=を窃盗容疑で追送検した。千葉・神奈川の2県で110件、約3700万円の被害が確認されており余罪を追及している。
追送検の容疑は、04年6月18日午前1時半ごろ、千葉市若葉区の男性(76)敷地内にあった軽トラック(時価30万円相当)を盗んだ疑いなど。
小川被告は盗んだ車内の現金などで各駅停車の電車に乗るのが趣味だったという。19歳のころから盗みを繰り返し、仕事をしたことは一度もないといい、調べに対し「仕事をするのが嫌だった。電車に乗って外の景色をながめるのが好きだ」などと供述しているという。
女性のジーパンに硫酸をかける通り魔
道を歩いている33歳女性のジーパンに、自転車で走りながら硫酸をかけた男性。尻フェチの中でも、穴の空いたジーンズから見える尻が好きという特殊な性癖を持っているそうです。
でも、思いますよね。自転車で走り去ってしまったらせっかく硫酸をかけたお尻を拝めないじゃないかと。
この疑問に、彼は裁判所で答えました。
「女性が、穴が空いたことに気づかず、電車に乗ったり外を歩くのを想像して興奮する」
蓼食う虫も好き好き。いろんな人がいますね……(-x-;)
ちなみに、彼は貴金属を加工する仕事をしており、職場には指輪を磨くための硫酸がフツーにあったそうです。恐ろしい巡り合わせですね。
なお、被害者の女性は厚手のジーパンを履いていて硫酸が皮膚まで届かなかったため、男の罪状は傷害罪ではなく器物損壊罪。被害総額はジーパン代500円だったそうです。500円のジーパンというのにも引っかかるんですが、なんにせよ、おもしろい事件ですね。
都内の路上で女性に相次ぎ硫酸かけられる -警視庁、同一犯とみて捜査中- 共同通信2004年6月4日
東京都の東武伊勢崎線梅島駅周辺で5月、 通行中の女性が硫酸とみられる液体を掛けられる事件が4件続いていたことがわかった。
6日、足立区の路上を歩いていた女性が液体をかけられ、 ストッキングに米粒大の穴が開いた。 鑑定の結果、かけられた液体は硫酸とわかった。
11日には、自転車に乗っていた女性が硫酸とみられる液体を掛けられ、ジーンズに穴が数カ所開いた。 13日には、女性会社員が液体を掛けられ、ジーンズに穴が開いた。 18日にも、梅田周辺から関原の間で自転車の女性が液体を掛けられ、洋服に染みができた。
骨つぼ人質事件
60代女性の自宅にこんな電話がかかってきたそうです。
「骨つぼは預かった。返して欲しければ、現金3000万円用意しろ」
犯人は50代無職の男性。なんと、墓を掘り起こして遺骨を盗んで人質としたんですね。
裁判所では、
「いつも花が手向けられている立派なお墓だったから(お金持ちだと思った)」
と供述したそうです。
斬新な発想ではありますが、人間性を疑いますね( ̄ロ ̄|||)
遺族から3000万円要求の男を逮捕 警視庁 2006年8月11日 毎日夕刊
墓から盗んだ骨つぼと引き換えに、遺族から3000万円を脅し取ろうとしたとして、警視庁捜査1課と麻布署は11日、東京都豊島区上池袋、防火設備業、吉田晶彦容疑者(63)を恐喝未遂容疑で逮捕したと発表した。容疑を認め「ある人に頼まれた」などと話しているが、同課は1人で実行したとみて、動機を追及している。
調べでは、吉田容疑者は5月下旬、港区内の寺院墓地にある女性会社役員(61)方の墓石に「骨つぼを預かっている。警察に通報するな」などと書いた脅迫文を張り付けた。さらに6月5日~今月10日「3000万円でいい。古い札で用意しろ」などと27回にわたり、電話で女性に現金を要求した疑い。同寺院には吉田家の墓もあった。
5月25日に墓参した関係者が張り紙に気づき、夫の骨つぼがなくなっているのを確認し、麻布署に届け出た。吉田容疑者は今月10日、現金の受け渡し場所に指定した豊島区南大塚にバイクで現れ、現行犯逮捕された。
骨つぼは豊島区東池袋のコインロッカーから発見され、お盆を前に取り戻した女性は「供養をしてお墓に納めたい」と話しているという。
ジャンボジェット機の操縦マニュアル窃盗事件
全日空のパイロットがジャンボジェット機の操縦マニュアルを盗み出して第三者に売り渡し、逮捕されました。この事件は、盗んだマニュアルがネットオークションで販売されているのが見つかって発覚したんですね。(ちょっと想像力を働かせれば、ネットで売られる可能性も思い当たりそうなものですけど)
一般的にはパイロット=お金持ちというイメージがあるので、なんでわざわざそんなことを?って思いますよね。
この男性、株式売買やマンション投資で失敗して借金を抱えていたとのこと。パイロットとしての月収は100万円近くあったそうですが、株の借金に50万円、マンションに40万円、さらに家のローンと生活費で15万円と、トータルで見るとトントンか赤字だったそうです。
で、遊ぶお金がないのでマニュアルを盗んで50万円で売り渡したと。
結局、ネットオークションでマニュアルを競り落としたのは全日空の社員でした。世に出回ったら困るから、会社で手を打ったんでしょうね。それでも、コピーされた可能性も充分に考えられるので、会社にとっては大変な痛手でしょう。迷惑な話です。。たかだか50万円のために人生を棒にふるなんて、、、パイロットなのにもったいないですね。
操縦マニュアル流出、全日空機長を窃盗容疑で逮捕 -2005年8月30日
全日本空輸のパイロットが使うジャンボジェット機の操縦マニュアルなどがインターネットのオークションで販売されていた事件に絡み、マニュアルを盗んだとして、警視庁東京空港署は30日、横浜市都筑区中川1、全日空機長、安江浩介容疑者(42)を窃盗容疑で逮捕した。
調べによると、安江容疑者は今年1月下旬、羽田空港第2ターミナル内にある全日空のパイロット用自習室から、同社がパイロット向けに作ったボーイング747―400型機の運用規定一式など計6冊を盗んだ疑い。
同署は安江容疑者がマニュアルのほか機長の制服など計15点を、東京の航空機関連商品販売店に勤務していた三上宣吉容疑者(21)=盗品等あっせん容疑で逮捕=に、約50万円で売り渡していたとみている。安江容疑者は「遊ぶ金欲しさにやった」などと容疑を認めているという。全日空によると、安江容疑者は1984年に操縦士として入社。ボーイング767型機の機長資格を持ち、総飛行時間9774時間のベテランパイロットだった。
ちょっと古いですが、面白い事件ってたくさんあるんですね。この本「被告人、前へ。」の続編、「被告人、もう一歩前へ。」も出ていました。
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2件のコメント
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500円のジーパンがジワジワきますよコレ(;^ω^)
各駅停車の人も活動資金が盗んだお金じゃなければカッコいいのになぁ・・・(´・ω・`)
(`・ω・´)「駄目だ。特急は速すぎる。」キリッ
はい〜私も、各駅停車の人の生き方には、ちょっと憧れる部分がありますw
そのこだわりとか熱意をもっと別の方向に活かせれば、ひとかどの人になったと思うんですけどね。