「強いから言い訳しない」んじゃなく「言い訳しないから強く見える」

「言い訳」は、うまければうまいほど相手を不愉快にさせます。
周囲との関係性を大切にしたいのなら、コミュニケーション手段として「言い訳」を選択するのはやめた方がいいでしょう。
「言い訳」の誘惑に勝てない人の特徴
自信がない。このひと言に尽きます。
他人の期待に応えるほど、自信は失われる
自信とは、周囲の肯定を必要としないほどの自己肯定です。自分の存在を否定されることが苦痛でない人間はいません。しかし、否定されないために周囲の期待におもねり続けた人は、その分、自己肯定が弱くなります。
「かくありたい」と思う『あなた』と、周囲が期待する『あなた』が一致することは100%ありません。人は自分に都合のいい世界を求めますが、自分に都合のいい世界というのは、得てして他者の犠牲により成り立ちます。
例えば、「やりたくない仕事」がない人はいません。しかし、誰かがやらなければならない。すると人は、『あなた』がそれをやることを期待します。実際に言葉にして依頼するかどうかではなく、「考える」「期待する」という次元では、人は皆同じ。必ず他人が犠牲を払って自分に利益をもたらしてくれることを期待するんです。
よって、自己肯定と他者肯定は、常にゼロサムゲームの関係にある、と言えます。
自信を付けたかったら、周囲からの否定に耐えるしかない
否定から逃れるために周囲の期待におもねると、周囲には肯定されます。しかし、あなたの中には「周囲におもねることなく生きてみたい」という葛藤が潜んでいて、ずっと解けません。自分自身として生きてみたい、それを肯定してほしいという周囲への期待が生まれます。
しかし、期待するものは絶対に得られません。自分として生きる『あなた』を実現するには、周囲の期待する『あなた』をやめなければならないからです。
あなたが「かくありたい」と思う自己を獲得したいなら、すべきことは一つです。「自分自身であることを受け入れてくれない連中など要らない」と言ってしまえればいいのです。
「自己肯定 < 他者肯定」の人生は、地獄です。
右へ行けと言われてこれに従い、右に進む。あるいは逆らって左に進む。どちらにしても、「こちらへ行け」という声がなければ進む方向を決められないということです。こういう人は、誰も自分に期待もせず、「こちらへ行け」と要求も
しなくなったら、自分でもどこへ行けばいいのかわからなくなる。
まさしく五里霧中。やりたいこともなく何をしていても楽しいと感じない。感情が鈍麻し、他人の言いなり、奴隷として利用され、使い捨てられて人生を終える。これが、「言い訳」をやめられない人、精神的支柱を他者に求める人(自信がない人)の結末です。
「言い訳」をやめるのは簡単。
よく、言い訳をする言い訳として、自分が「弱いから」と主張する人がいます。そういう人と話をする度にうんざりするのですが、弱いからとか強いからとかいう考え方は、そろそろやめた方が良いと思います。
みんなの信頼を得るために、弱いけれど言い訳をしないようにしているんです。周りを不安にさせないために、弱いけれど言い訳をしないようにしているんです。誰かが責任を取らなきゃいけないから、責任者だって言い訳をしたいときもあるけどしないんです。
いいですか。弱いから言い訳をするんじゃなくて、言い訳をしないから強く見えるんです。そして強く見えるから、本当に強くなれるんです。
言い訳をやめたら、自然と強くなるし責任感も出てくるし周囲からも信頼されるようになるんです。そして自分の行動に決断力が付き、後悔しない行動が出来るようになるんです。
言い訳をやめるのは全く難しいことではありません。言い訳をしそうになったらゴクンと呑み込めばいいだけです。
「自分は弱いから」と甘えるのは、乳離れしてない4,5歳の子供ならまだ可愛らしいですが、遅くとも中学・高校生くらいには卒業して欲しいものです。
たまに、「言い訳する自分は可愛い」と勘違いしている人(女性に多い)がいますが、いい歳をした大人が、「だって…」「でも…」とモジモジ言い訳をしている姿を見るのは本当に不快です。気味が悪い。本質的にはオヤジの赤ちゃんプレイと変わりませんよ。
変わりたいんなら、「弱さ」を克服したいんなら、まずは言い訳をやめることです。
まとめ
- 言い訳する人=自信がない人。
- 自信とは、周囲の肯定を必要としないほどの自己肯定のこと。
- 「自己肯定」と「他者肯定」、「かくありたいという自己」と「周囲が期待するあなた」は、ゼロサムゲームの関係にある。
- 「かくありたい」と思うような自己を獲得したいなら、周囲の否定を受け入れるしかない。
- 弱いから言い訳をするのではなく、言い訳をしないから強く見える。
- 言い訳をやめるのは超簡単。言い訳しそうになったら、ゴクンと呑み込むだけ。
- 弱さを克服したい、自己肯定を強めたいなら、まずは言い訳をやめること。