トラウマを死守せよ!「進撃の巨人」諫山創の原点

私、「進撃の巨人」大好きなんですよ。漫画で第一話を読んで即ファンになりました。読・即・ファンです。諫山さんの一番の才能は、「マンガを通じて表現したい、表現しなければならないこと」を持っていて、それを見事に作品に落とし込めている点だと思います。

 

この作品をひと言で表すなら「強烈」。

私の中に強烈なインパクトを残した作品でした。こんなに刺激的な作品には、もう二度と出会えないんじゃないかと心配しています。進撃の巨人が完結したら、その後の人生どうやって刺激を得ればいいんでしょう。ちょっとやそっとの刺激では楽しめない身体にされてしまいましたw

第一話で逃げている主人公の目の前でお母さんが巨人に食べられるシーンとか、チームで団結して「戦おう!」って飛び出した瞬間に一人が巨人に捕まって食べられるとか、もうトラウマですよね。

あまりにもあっけなく、唐突に、理由もなく、「良い人」や「普通の人」が死んでいくんですよ。すごくシビアで現実的。漫画や小説では、普通、きちんとした理由が用意されるんですけど、この作品はそれがない。インターバル0、あまりにも無情です。

 

今回は、そんな進撃の巨人の作者である諫山創さんのインタビュー記事を読んで、いろいろと思うところがあったので紹介させていただきます。

インタビュー記事はこちら。
「進撃の巨人」の漫画家、諫山創インタビュー! トラウマという財産!? 人生観と漫画創作が濃密に交わる諫山創の視点とは?

劣等感まみれの「暗黒時代」

漫画家の諫山創さん(2015年現在29歳)は、進撃の巨人の創作にあたり、多数の既存作品、そして自身の経験から影響を受けていると公言されています。

・「壁のような山」に囲まれた故郷
諫山さんは大分県大山町という、四方を山に囲まれた町で少年時代を過ごされたそうです。
進撃の巨人の「周囲を壁に囲まれた閉塞した世界感」は、この故郷の町の影響を受けているんですね。諫山さんの「閉塞された空間から、外の広い世界に飛び出したい!」という想いが、そのまま主人公エレン・イエーガーの行動原理に重なっているのがわかります。

 

・平均より10キロ軽い体重

幼少期から常に同世代と比べて10キロほど体重が軽く、そのことに劣等感を感じていた。しかも、強制的に参加させられたちびっこ相撲大会では、全国ランキングに入るほどの相手と対戦した際、強大なモノへの絶望感を味わった。

「人類(弱者)が巨人(絶対的強者)に挑む」という進撃の巨人の展開に、納得です。諫山さんは高校二年生の頃からマンガを描き始めたそうですが、その頃から弱者を主人公とした、「弱者が強者に挑む」作品ばかり描いていたそうです。

それにしても、なかなか独特な経験をされていますよね。絶対的な強者と戦わなければならないシーンなんて、普通はなかなかできない経験な気がします。少なくとも私にはそんな記憶はないですね〜

 

「トラウマは人生を豊かにする」!?

多分死ぬときに思い出すのは、地獄のような体験、嫌な体験から脱した時のことだと思うんですよ。そういうものを「いや~、あの時は頑張ったな」「やることやったな」って思うんじゃないかと。そういうのを走馬灯に見ると思うんですよ。いかに豊かな走馬灯を最後に見れるか、ということに生きているところあります。
ファストフードみたいに誰もが簡単に楽しめるもののよさもあるんでしょうけど、僕はゲテモノというか、記憶に刻まれるもの、そういうものに影響を受けてきたし、自分でもそういうものを作りたいと思っています。

 

進撃の巨人って、世界観や作画、登場人物のセリフ(※)なんかが独特だなーと思ってたんですが、このインタビュー記事を見て少し納得しましたね。同じクラスにこういう男の子がいたら、多分「変わり者」って言われたんじゃないかと。

※可愛らしい女の子に優しくされた男が「結婚しよ」と思う。
※息子を失った母親に「息子は人類の役に立ったんですよね?」と聞かれて「なんの成果も、得られませんでしたぁぁぁ!!!」と叫ぶ。

 

でもこういう「変わり者」が自分の好きなもの、表現したいものを信じて創り上げるからこそ、新しいし、面白いんですよね。まず、作り手独自の経験に大きく影響されているので「似たようなモノ」はないし、想いとかこだわりみたいな、作品に対する熱意(復讐心?)みたいなものが、読んでいて伝わってくる。

うん、強烈ですよね。刺激が強い。

 

実は個人的にはこういう作品が大ヒットしたのって意外だと思ってました。私は大好きだし大ファンですが、諫山さん自身言っている通り「進撃の巨人」はファーストフードじゃなくゲテモノですから、今みたいな大ヒットは結構予想外だったんじゃないでしょうか。ワンピースが大ヒットするのはわかるんですが、進撃の巨人がここまで大勢の人に受け入れられるって、すごいことですよね。それだけ、魅力ある作品ということなんですね。

 

引き続き、目が離せません!まだ読んでいない方は是非!

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ちなみに、、、諫山さんが影響(トラウマ)を受けたという作品はこちら。

・マブラヴ オルタネイティヴ


振り向いたら、萌えキャラが宇宙人に食べられている。しかも解剖学的に描いてあって、上顎の上から中身が見えたりとか、刺激の強い絵が突然出てくる。

・地獄先生ぬ〜べ〜の「人食いモナリザ」

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あのコマが記憶から消えてくれないという人も多いのでは。。「地獄先生ぬ~べ~」の数多あるエピソードの中でも、トラウマ回ベスト5に入ると言われるのが、この第34話「人食いモナリザ」。「人食いモナリザ」は、進撃の巨人の「巨人」のモデルになっているそうです。
モナリザの複製画から抜け出てきた美女の口が大きく裂けたように開き、歯をむき出しにして襲ってくる。ぬ~べ~に出てくる子供たちはマンガ的な絵柄なのに、人食いモナリザだけ妙に劇画調だったのも恐怖を倍増させます。

2014年11月にテレビドラマ第8話で放送され、予想を遥かに上回る怖すぎるビジュアルがTwitterで話題になったので、ご存知の方も多いかもしれませんね。諫山さんは原作の方に影響を受けたみたいですが、ドラマ版も是非!

末岐 碧衣
  • 末岐 碧衣
  • フリーランス のシステムエンジニア。独立後、一度も営業せずに月収 96 万円を達成。1986年大阪生まれ。早稲田大学理工学部卒。システムエンジニア歴 12年。
    2009年、ITコンサルティング企業に入社。3年目でコミュ障が爆発し人間関係が崩壊。うつにより休職するも、復帰後はコミュ障の自覚を持ち、「チームプレイ」を徹底的に避け、会社組織内においても「一人でできる仕事」に専念。社内外から評価を得た。
    無理に「チームプレイ」するよりも「一人でできる仕事」に専念した方が自分も周囲も幸せにできることを確信し、2015年フリーランスとして独立。