残業する人は「無能」か「お人好し」のどっちか

わたしは基本的に、残業する人って2タイプしかいないと思っています。

①単に無能なタイプと、②お人好しタイプです。

 

①無能タイプ

 

仕事の量や難易度が許容範囲であるにも関わらず、「所定の時間内に課された仕事を終えられない」という場合、それは無能であると言わざるを得ません。

無能タイプが残業に至る原因は一つだけ。自分の仕事の処理速度を把握していないからです。

 

仕事が遅いのは迷惑ですが、それ以上にダメなのは、仕事を引き受ける時に所要時間を見積れないことです。にわかには信じがたいことですが、世の中にはそんなことは考えたこともない人も、結構います。何人か見てきて気付いたのですが、「これやっといて」と言われた時、「いつまでに?」と脊髄反射で質問できない人は、たいてい無能タイプです。

自分の仕事の処理速度を把握していれば、引き受ける段階で「間に合わない」とわかります。「間に合わない」場合は、納期を伸ばしてくれと交渉するなり、人員を増やしてもらうなりの対応が可能なので、残業には至りません。

 

大前提として、サラリーマンは会社の歯車であり、「自分の仕事のアウトプット」は「他の従業員の仕事のインプット」です。無能タイプはこのことを理解せずに「任された仕事をミスなく完璧にやる」ことで頭がいっぱいです。自分のことでイッパイイッパイで、周りが目に入っていないんですね。新人の場合は仕方ありませんが、何年もやってきてこの状態の人は、もう間違いなく無能なわけです。

このタイプは、「ミスしないように丁寧にやったから時間が足りなくなった」と言いますが、それは全然見当ハズレな言い訳です。「ミスしてもリカバリ可能な余裕を残して仕事を済ませ、余った時間でミスがないかの確認作業を行う」が、正しい仕事の進め方だと思います。ミスや失敗まで考慮してこそのプロです。プランBも無しに「終わったー!」と歓声を上げるのは、新人までで卒業してほしいものです。

 

人間なんだから、ミスは絶対にします。上司とのコミュニケーションロスが原因になることも多々あります。それを考慮せずに期日ギリギリに持っくるので、やり直しの時間が足りなくなるのです。

②お人好しタイプ

無能タイプよりもタチが悪いのが、このお人好しタイプです。親切心から仕事を手伝うのは素晴らしいですが、手伝ったせいで自分まで残業していては本末転倒です。

 

彼らは、残業しとけば「頑張ってる」と評価されると思っている短絡的な偽善者です。最悪な事に、オフィス全体に「サービス残業当たり前病」を蔓延させ、「帰りづらい」雰囲気の温床になります。結果的に、きっちり時間内に仕事を終わらせる「有能な人」が小数派になり、居づらくなります。「みんなが残業している中、自分だけ帰れない」となるわけです。

こうなると、家庭内不和で家に居づらいお父さんかワーカホリックかドMかを除く全ての従業員が、全員不幸になります。

だから、このタイプはそこまで考えていない短絡的なバカか、もしくは自覚があっても「自分ががんばってるように見えれば良い」という偽善者だと思います。

 

サービス残業は許しがたい迷惑行為

「自分のせいだから、残業代は申請しない」という人。
これは本当に迷惑ですね。お願いだからやめて下さいって感じです。

 

こういう人が多数派になると、前述したように「サービス残業をしない有能な人材」が居づらくなります。結果的に、有能な人から順に会社を辞めてしまうので、会社全体としては、結果的に残業代なんかとは比較にならないほどの大きな損失を被ることになります。しかも、残業代と違ってすぐには数字に現れないので、気付いた時には手遅れだったりします。

そもそもの「仕事量が多すぎる」問題

例外的に、最初から「絶対に残業しないと終わらない仕事量」を回される場合があります。人も足りず、納期も短い。全員に残業代を払っていたら、会社が倒産してしまう。だからみんなで仲良くサービス残業をせざるを得ない、というパターンですね。私が新人で最初にアサインされたプロジェクトが、まさしくコレでした。

顧客企業との力関係や、受注時の顧客折衝で失敗しているなど様々な原因があります。IT系では「炎上プロジェクト」とか「デスマーチ」とか呼ばれる類いの仕事ですね。

 

この状態が慢性化すると2ちゃんねるにブラック企業と書き込まれる上、顧客も従業員も経営者も関わる人全員が疲弊し、不幸になりますが、もはやイチ従業員がどうこう出来るレベルの問題ではないので、こればかりはどうしようもありません。

しかも他の会社でもやっていける有能な人は「やってられっか」と、とっとと転職していきますので、状況は悪化する一方です。命を削ってまでやる価値を感じる仕事ならがんばって下さいとお祈りしますが、そうでななく、しかも経営陣が何かしらの打開策を打ち出す気配も無さそうなら、早めに脱出することをおすすめします。

 

末岐 碧衣
  • 末岐 碧衣
  • フリーランス のシステムエンジニア。独立後、一度も営業せずに月収 96 万円を達成。1986年大阪生まれ。早稲田大学理工学部卒。システムエンジニア歴 12年。
    2009年、ITコンサルティング企業に入社。3年目でコミュ障が爆発し人間関係が崩壊。うつにより休職するも、復帰後はコミュ障の自覚を持ち、「チームプレイ」を徹底的に避け、会社組織内においても「一人でできる仕事」に専念。社内外から評価を得た。
    無理に「チームプレイ」するよりも「一人でできる仕事」に専念した方が自分も周囲も幸せにできることを確信し、2015年フリーランスとして独立。